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アメリカ型の鉄道模型を楽しんでいる記録です

2020-01-01から1年間の記事一覧

ユニバーサルジョイントの使い方(23) – 3つの軸が同一平面に存在しない場合の角速度の変動(MPギアの場合)

ユニバーサルジョイントの3つの軸が平面にない場合の角速度の変動を前回求めました。簡単におさらいすると、3つの軸が同一平面上にあり、駆動面の角速度を\(\omega\)としたときの最終伝達面の角速度 \(\frac{d\xi}{dt}= \frac{\omega\cdot cos(\alpha)\cdot …

ユニバーサルジョイントの使い方(22) – 2つのベクトルのなす角と外積とを使って解析に必要な角度を求める

2020/8/30追記。 Tavataさんにいただいたコメントを参考に追記しました。 前回説明した2つのベクトルのなす角度および外積を利用し、3つの軸が同一平面上にないユニバーサルジョイントの解析に必要となる\(\alpha\)、\(\beta\)、\(\eta\)の計算方法を考察し…

ユニバーサルジョイントの使い方(21) – 2つのベクトルのなす角度と外積

ユニバーサルジョイントの3つの軸が同一平面上にない場合の解析の基本的考え方を前回明らかにしました。3つの軸が同一平面上にある場合は、作図によって角度等の関係の式を簡単かつ直感的に求めることができますが、そうでない場合は、3次元空間で軸の位置…

ユニバーサルジョイントの使い方(20) – 3つの軸が同一平面に存在しない場合を考える

気がつくとこのシリーズ20回目の記事です。よくもまぁここまで続けられるものだと我ながらあきれてしまいます。Shayの解析のあたりからは個人的興味で続けているところがありますので、万人にアピールする内容ではないと思いますが、よろしければ引き続きお…

ユニバーサルジョイントの使い方(19) – 阿里山のShayのαとβとの具体的な数値をあてはめる

前回の記事の最後に、阿里山のShayがどの程度の角速度の変動があるのかを確認したいと述べていましたが、⼤変ありがたいことに、内⽥利次⽒、近藤⼀郎⽒より計算に必要な図面をご提供いただくことができました。御二⽅にはここに深く御礼申し上げます。あり…

ユニバーサルジョイントの使い方(18) – Shayのαとβとの具体的な数値をあてはめる

さて、前回の議論で、Shayの場合に\(\alpha\)と\(\beta\)との求め方を明らかにしましたので、MPギアの場合と同様に、駆動面に対する最終伝達面の角速度の変化を見てみたいと思います。 模型の寸法で議論ができればよいのでしょうが、MPギアのように標準的に…

ユニバーサルジョイントの使い方(17) – Shayの場合のαとβとの関係を考える

このシリーズを延々続けているのは、Shayのユニバーサルジョイントの角速度の変化を解析したかったからでした。ということで、Shayの場合の\(\alpha\)と\(\beta\)とを求めてみます。 求め方はMPギアの場合に準じますが、MPギアの駆動軸が車体の中心に位置す…

ユニバーサルジョイントの使い方(16) – MPギアを例に |α|≠|β|の場合の具体的な数値を当てはめる

前回の議論で、MPギアに代表されるような、模型で一般的に使われる伝動機構での\(\alpha\)と\(\beta\)との関係を求めました。復習すると、下のような円弧上の曲線を走行している車両があった場合、 \(\alpha\)、\(\beta\)は、\(l_1\)、\(l_2\)、\(w\)、\(r\)…

ユニバーサルジョイントの使い方(15) – αとβとの関係の一例を考える

随分と間が空いてしまいました。きわめて忙しかったこともあるのですが、この2回後に書きたいと思っている内容をうまくまとめることできず、考え込んでいたのもあります。もう忘れ去られているかもしれませんが、これまでの議論の続きを行います。 前回は\(|…