Model Railroad Hobbyistという新しい季刊誌が、今年の1月に創刊されていることを教えてもらいました。タイトル画像はこの第一号の表紙ですが、こんな雑誌見たことないし、第一何で横長の雑誌なのだ?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。それもそもはずで、これはPDF形式のオンラインの雑誌で、なんと、購読料は完全無料です。更に大胆と思われるのは、著作権はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスに準拠しているので、商用利用ではないこと、元記事へのリンクを記載すること、の2点を守れば、自由に引用してよい、という点です。
この他、ホームページ上のBlogとの連携なども図られており、インターネット時代の新しい雑誌の形態が提案されたという思いがあります。この試みがすんなり上手く行くかどうかは未知数であり、本当の成功には相当の試行錯誤が必要かと思いますが、新しいことへのチャレンジという点は、アメリカらしいなぁ、と感じました。
これまでに、第1号と第2号とが発刊されています。いずれも記事のみで100ページ近くの大作です。Lite EditionとPremium Editionとがあり、コンテンツをフルに楽しむにはPremium Editionの方がよいのですが、こちらはPC(Windows)のみに限られており、ファイルサイズが巨大(100M近く)であり、またAdobe Reader 9のインストールが必要となります。もう一つ、ファイルのダウンロード時は、マウスの左クリックは使えません。右クリックで「対象をファイルに保存(Internet Explorer)」あるいは「名前を付けてリンク先を保存(Firefox)」を選択して保存してください。
以下、WebサイトのFAQ(Frequent Asked Questions)の中から、読者向けのFAQ集と、Short Answerという部分を訳しておきます。いつものように、私の力不足に起因する訳の誤りや不適切な部分がある場合は、ご指摘ください。
この雑誌はいつも無料なのですか? (注:著作権に関する記述がありますので、ここだけ、Long Answerを訳しておきます。) Short Answer: はい、MRH誌は完全に無料ですし、今後も完全に無料です。 Long Answer: はい、Model Railroad Hobbyistは完全に無料の、リッチメディアの電子雑誌であり、ダウンロードすること、読むことは、ずっと完全に無料です。MRHのコンテンツは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスによって保護されています。これは、新しい形の著作権であり、コンテンツの派生利用が無料であるという条件のもとで、コンテンツの自由な配布を許容するものです。
つまり、我々は、皆さんの友人の全員にMRHのコピーを配布して欲しいと思っています。そしてMRHからのコンテンツを、ウェブサイトやフォーラムに掲載したり投稿して欲しいと、思っています。MRHのウェブサイトへのリンクを必ず含めていたくということを守っていただけるのであれば、我々は、皆さんに、MRHからのコンテンツを自由に掲載したり投稿したりする自由裁量権を与えます。
我々のクリエイティブ・コモンズ・ライセンスは、我々のコンテンツを掲載する場所が無償のものであるかぎり、我々のコンテンツへのアクセスは無料である、とうたっています。皆さんは、我々の許可なしに、MRHのコンテンツを、例えば、Model Railroader誌に掲載することはできません。なぜなら、我々のコンテンツをそのように使うことは、無料ではないからです。
どうしてそんなことができるのですか 簡単です。この雑誌は広告料によってまかなわれています。
わずらわしいポップアップ広告満載の無料の電子雑誌を誰が購読したいと思うのでしょうか われわれはわずらわしい広告は掲載しません - 特にいやがらせのようなポップアップ広告は掲載しません。以上。
リッチメディアPDFマガジンとは何ですか? リッチメディアであるということは、PDFがインタラクティブであるということです。 - PDF中に、ビデオクリップやオーディオクリップ、3次元バーチャルリアリティイメージを含んでいます。静止画が1000語での説明に値するなら、インタラクティブなビデオ、オーディオ、回転可能な3次元イメージは、100万語での説明の価値があるでしょう。ということで、リッチメディアという言葉なのです。
MRHの一分冊あたりの標準的なサイズはどれくらいになりますか 100ページ程度の記事やコラム、そして20ページの広告を含んだフルサイズのファイルが、100メガバイト近くとなります(第一号は約80メガバイトでした)。われわれは二つのバージョンを作っています - 最高品質のグラフィックスとすべてのリッチメディアを埋め込んだプレミアムエディション、そしてダイアルアップ環境や、マッキントッシュ、Linux用のライトバージョン(20メガバイト以下)。
この雑誌は、どのスケールに注力しますか この趣味界は、新たなHO中心の雑誌を必要としていません - われわれの意図は、すべてのスケールをある程度カバーすることです。われわれがこのことを実行しているということを明らかにするために、目次には、各々の記事がどのスケールなのかを記しています。一覧すれば、われわれがどの程度上手くやっているかがわかります。
これはすごでいすね!どうしたら評判を広げることができますか あなたの鉄道模型の友人にメールしてあげてください。掲示板やあなたのBlogにわれわれのことを投稿してください。バナー(注:FAQのページを見てくください)の一つを、あなたのウェブページやあなたの署名に含めてください。
雑誌が無料というのはわかりますが、どうして購読手続きが必要なのですか? 広告主になりそうなところに、ある程度の購読者数があるということを示せることは、無料の雑誌にとっては更に重要となります。これに加え、購読者のみがコメントを投稿できるので、匿名のスパムを減らすことができます。雑誌は無料ですので、講読も完全に無料です。