今回のお話は、既にイナ@ペンさんのBlogの記事にコメントさせていただいた内容ですが、少し補足して書いてみたいと思います。
ロッド・スチュワート(Rod Stewart)という超大物ロック歌手をご存知でしょうか。名前は知らなくても、コマーシャルの楽曲として使われたことも多いので、歌を耳にしたことはある方は多いのではないかと思います。70年代後半に大活躍し、今でも活躍している息の長い歌手です。Wikipediaの記述によると、当年とって66歳とのことですが、とてもそのような年齢を感じさせません。彼がThe Great American Songbook Vol.5という最新版のアルバムを出すのにあわせて、アメリカの三大TVネットワークの一つであるABCのトークショーである、ジミー・キンメル・ライブ!に出演しました。
と、ここまで書いただけでは、なぜこんな話題が関係するのか、と思われるかもしれませんが、実は、ロッド・スチュワートの趣味は鉄道模型で、そのレベルは半端ではありません。彼のレイアウトがMR2010年12月号で取り上げられたことが、このトークショーの一つのネタとなっているのです。
ビデオはこちらです。開始20秒頃から2分30秒くらいの間です。
[2012/10/3追記: 残念ながら、このビデオは非公開になってしまいました。]
どういう会話の流れになっているかをポイントだけご紹介してみたいと思います。早口で聞き取れなかったり、司会のジミー・キンメル氏のコメディ・タッチ(?)の会話に隠れている(かもしれない)ウィットやユーモアが理解しきれていないところもあり、正しく理解できていない部分もありますので、誤りや、私の理解不足があれば、ご指摘をお願いします。
まず、ジミー・キンメル氏から、 「さて、これにはびっくり。あなたはいろいろな雑誌の表紙を飾ってきたけれど、今度は別の雑誌の表紙を飾った。」 と切り出し、MRの12月号を取り出してアップとなります。 この時のロッド・スチュワートの照れくさそうな仕草が印象的ですが、彼は自分の趣味/レイアウトに対して、 「僕は本当に誇りに思っているんだよ(I'm really proud of it )」 と応えています。
次に、ジミー・キンメル氏が、 「フランク・シナトラも鉄道模型を楽しんでいたと聞いたんだけど。」 と続け、ロッド・スチュワートが 「そう、フランク・シナトラ、その息子、フィル・コリンズ、(ザ・フーのリードボーカルの)ロジャー・ダルトリーもそうだ」 と応えさらには、 「ロジャー・ダルトリーとは、(この趣味に関して)メールをやり取りしている」 と付け加えています。
このあと、レイアウトの写真が4枚ほど紹介されます。 ジミー・キンメル氏は、これを見てかなり驚き、「あなたがこれを作ったの?」と聞いて、 ロッド・スチュワートが「そうだ」と答えて、 「It's a wonderful hobby, it really is !(これは素晴らしい趣味なんだよ、本当に!)」 と言っています。
ちなみに、最初の写真には"Three Rivers City"とありますので、ピッツバーグをモチーフにしているのでしょうか。3枚目の写真は、ニューヨークの高級ホテルのウォルドルフ=アストリアをモデルにしていると言っています。
そのあと、ジミー・キンメル氏が、「これをツアーに持ってゆくの?」と聞いて、ロッド・スチュワートが 「そう、スーツケースにつめて、ホテルの別室の大きなテーブルで工作して、送り返すんだ」 と答えています。 ジミー・キンメル氏はこの流れの中で、 「あなた(のようなロックの大スター)がホテルで静かに工作している、なんて、我々にはとても想像できない」 と言っています。
ロッド・スチュワートは最後に、 「昔は、(ロックのスターと言えば)ホテルでいろんなものを壊したりする(ので嫌われていた)のが普通だったけれど、今は、大きなテーブルのある部屋を用意して、私を歓迎してくれるんだ。」 と言ってこの会話を締めくくっています。
いやはや、すごいものですね。